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全日本ダートトライアル2014 D-Class Champion V2 谷田川敏幸さん

谷田川さんのGDBを2013チャンピオン仕様で作成しましたが、2014年にV2達成ということでGVBを作成することにしました。
実は2014年からGVBになるということは知っていましたので、素材のミニカーを手に入れたりといった下準備はしていました。
フタを開けてみると、エアロパーツがダイキャストのままでは加工不能であったり、このままではカラーリングのみの再現になりかねない・・と、ちょっと変わった手法で作成しました。
ボディそのものの開発については全く初めてのことばかりで、壁に当たったりもしましたが、カタチになりました。
谷田川さんに喜んでもらえたら幸いであります。

なお、今回の開発記は非常に長いのですが、ご一読くださいm(_ _)m

ダイキャストボディを3Dデジタイザで読み取る

ダイキャストのボディを何らかの方法で加工できるボディに変更しよう、というところからスタート。
シリコンで型をとってボディを複製しても、DIYレベルでは難易度が高い。
色々調べてみると、私が住んでいる市内に、3Dデジザイザーの読み込み及び3Dプリンターの出力をテストできる所がありました。
お邪魔してお話を聞いてみたところ、試験で作ってみるには十分な内容でしたので実行に移しました。
3Dデジタイザで読み取るための準備
まず、いつもと同じような作業になりますが、ボディを下地処理します。
つや消しボディの方が読み取り精度的に都合がよかったのです。
スキャン中
3Dデジタイザーでの読み取り風景。
ターンテーブルで自動で読み取れます。かつ、何度もスキャナの角度を変えて色々な方向から読み取ることによって、ボディの内部まで綺麗に読み取ることが出来ます。
読み取ったデータを合成して、一つの閉塞された塊にすることによって、3Dプリント等が可能になるというわけです。
スキャンされたデータ
こちらは出来上がったデータを参照しているところです。
今回は施設の方がしっかりポリゴンを閉塞してくださいましたので、印刷可能なデータになっております。
なお、後から3Dプリントサービスにデータを送ってみたところ、同じく印字可能ということです。
色々な材料で印字できるデータを手に入れたことになります。

いざ3Dプリント!

出来上がったデータを元にGVBを印字します。
使用するプリンターは一般に手に入る熱融解整形ではなく、光硬貨樹脂によるものです。
プリンターそのものは2000万位するみたい。樹脂のカートリッジも1個3万オーバー(ガクブル
そんなすごい環境で印字を開始しましたが、一晩放置と決定して帰宅。
次の日渡された印字物がこちらです。
印字直後の状態
3Dプリントされるときは、印字物の周りに「サポート材」も一緒に印字されます。
非常に細かい部位の整形の変形を防ぐために使用されるのですが、熱融解の場合はこのサポート材そのものが変形するので使い物にならない事が多々あります。
但し、固形物を印字する場合はその限りではないと思います。
では、サポート材を除去していきます。
サポート材の除去開始
このサポート材の除去がかなりのクセ物で・・・全然取れません。
そもそも本当は、ジェット水流に当てることによって綺麗に除去するものですが、今回は車体のピラー等も一緒に吹っ飛びそう!!ということで手で除去することにしました。
サポート材の除去が中々進まない
数日掛けてココまで除去。
この時点で結構後悔していました。普通にレジン複製のほうが良かったかなぁ・・・でも複製したボディの変形も怖いし、表面処理ももっと大変だろうなぁ・・・
等と考えつつひたすら進めると、
シャシと付け合せ
終にココまで完了。
ヘッドライトや窓ガラス等は、この時点ではピタリとはまる状態でした。

サフを吹き付けてみる

ともかく老眼もキツく(笑)、ボディの状態が判りづらい樹脂カラーなので、まぁサフを吹いてみようと。
中々厳しい
そうしてみると、中々厳しい表面状態であることがわかりました。
家庭に普及しはじめている3Dプリンターですが、何故購入に踏み切らないかといいますと、この整形された物体の表面の状態なんです。
ツルツルに仕上げられるプリンターはまだ高価で手が届くようなものでは有りません。
そして、2000万もする高価な3Dプリンターといえども、表面がかなり厳しいものであると言わざる終えません。
結局、レジンの複製同様にボディの表面処理となるわけですが、ボディ全面ですので中々の作業です。
ボディ改造開始
そのボディの表面処理と、バンパー形状の変更を同時に行います。
なお、エアロパーツの組み付け整形を開始するまで、他のミニカー開発も行いながらひたすらペーパー→パテ→ペーパー→パテ→ペーパー→パテ→ペーパー→・・・(笑
正にレジンキットといった趣。

エアロ整形とモールド掘り起こし

大まかなボディの整形を行いつつ、そのタイミングで失われていくモールドを彫りなおしたりして車としての形状を維持します。
とにかくドアモールドは3D整形時にかなり浅くなり、ミニカーっぽいモールドに再整形する勉強にもなりました。
エアロ組み付け中
エアロパーツは基本的にプラ板を貼り付けて削りだし。
やはり左右対称にするためにちょいと工夫しながらひたすら切削。
時間短縮のために、この部位に関しては光硬化パテを用いました。間に合いません。
リアとサイドステップ
リアのバンパーは本当はダクト付きなのですが、デカール再現することにします。

組み立てテスト

ボディもほぼ仕上がったところで、重要な作業があります。
この3Dプリントしたボディの変形をチェックしなければなりません。
組み付けテスト前
初期整形時からどの程度ゆがみが出ているのか。
窓をはめてみたり、シャシを組んでみたりして状態をチェックします。
ボディ裏から
ボディの裏側から窓をはめ込みます。
実は3Dスキャン時にカットせずに、読み込んだままに窓を取り付けるポッチを残しておいたんです。
精度が悪かったら削り落とすだけだ。そう思っていましたが、怖いくらいピッタリです(^o^;
テールランプ
テールランプも無加工でサックリ嵌りました。
ヘッドライト
ヘッドライトやグリルに関しても、まぁ一体整形パーツですがピッタリでした。
なんだかこんなにピッタリですと、ボディを整形してきた労力が報われた気分になります(笑
サイドウィンドウ
サイドウィンドウについては、流石に一発で嵌りませんでした。
器用に薄く削ったりして嵌るようにします。
シャシと合体
そして、終にシャシと合体です。
ネジ位置ピッタリ
ほんの少し、フロントバンパーのエアロ加工分を削りましたが、このとおり。
窓のポッチ同様、ネジの差込部も3Dスキャンで再現されていましたが、このようにピッタリです。
合体するときは、普通にネジ留めするだけとなります。
元のボディと。
元のボディと記念撮影(笑
なぜか青いですが・・・・実は始めに3Dスキャンしたボディは、新井敏弘さんのGVBに変貌を遂げていたのでした(笑
真っ白に塗装
それでは、真っ白に塗装して、いつものようなミニカー開発工程に戻ろうと思います。

室内の作成

ボディの乾燥を待つ間に、室内を作成してしまいます。
まず元々の室内のシート取り付け穴をプラ板で埋めてしまいます。
室内の加工
ダッシュボードは、元のダッシュボードを平面に慣らした後にプラ板で加工。
実車は完全に新造して、メーターはDEFIですのでその雰囲気を表現します。
シート
シート形状は正確には違うのですが(^o^;
ステアリングはGVBの物ではなく、他の競技車両のジャンクから拝借します。
ペイント完了
それぞれを奇麗にペイントするとこの様に。
あとはメーターにスミイレします。

デカールの施工

デカールデータは、ボディが完成する前から出来上がっていました。
印字してコーティング済。
印字済みデカール
天井のカーボンデカールはあとから貼り付けます。
先に全体にメインのデカールを貼り付けます
早速貼り付け開始
リアバンパーのダクトはデカール再現ですが、シマリは出たと思います。
リアバンパーのダクト
やっと、谷田川さんのGVBの姿が明確に見えるようになって来ました。
ココまで来るとかなりホっとします。
後一歩
天井のトラストグラフィックラインをこの様に先に施工します。
やっとクリアー塗装!
トドメに天井のカーボンデカールを貼り付けて、乾燥後にクリアーを吹き付けます!
ああ、もう完成間近といったニュアンスになりました!

GTウィングの作成

GTウィングは、プラ板の合わせ加工です。
表面慣らし中
ちょいとサイズの割り出しに苦心しましたが、助け舟で形状決定。

形が決まったらこの様にペイント。
GTウィングの両サイドにはデカール施工が必要です。
GTウィングのブラケット
GTウィングのブラケットを作成して取り付けます。

真鍮線を曲げ加工して作成したら、まずボディ側のステーを作り接着。
あとは、ウィング取り付け角度も加味して、上部をカットして仕上げます。

ロールケージの作成

ロールケージは、何時も使用している型枠を使用します。

銅線をカットしてハンダで溶接していきます。
意外とサクサク作成できるのでオススメです。

元々のボディを使用して高さや取り付け位置を調整します。

ハンダの余分な部分は削り落としてサフ。
白塗装したらクリアーです。

最終組み立て

すべての準備が整って、いよいよ最終組み立てです。
組上げテスト
台座も専用のミラーケースになりますので、こちらのテスト台座は後ほど破棄。
専用台座に組み付け
専用台座への穴あけを行って、本体をネジ留めします。
コーティングして完成です!
今回は初3Dプリンタ併用で開発期間も長くなっちゃいましたが、色々学ぶべきところが多かったと思います。
また何か他のマシンにも応用して行こうと思います。

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組み付けが完了。
完成品
こちらから、完成品のアルバムを見ることが出来ます。
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